vol.194

GIGAスクール構想と全図協
一般社団法人全国図書教材協議会相談役
佐野 金吾

GIGAスクール構想は全国の児童生徒一人一人にICTの端末を持たせ、これまでの実践にICT端末を最適に結びつけ、学びの質を向上させることをねらいとしています。しかし、学校現場の実施状況は地域によって足並みはまちまちです。例えば、ある学校では機材が納入されたものの学校のネットワークが整備されていないことから運用できなかったり、ICT環境が整っていても教員のスキルが十分でないことから授業で活用されなかったりしているといった状況です。学校のICT環境が整っていても、機材活用に関して教員間の認識の差とともにスキルについてもかなりの個人差が見られます。

ICT端末を児童生徒一人一人が活用できるようにするためには、IDやパスワードなどについての指導とともに、児童生徒一人一人のパスワードの管理、活用に関するルールの整備などには、かなりの指導時間を必要とします。学校現場は新型コロナウイルスによる感染症対応で超多忙です。こうした状況の中でICT端末を取り入れた新たな取り組みを求めることは、教員に対して大変厳しい思いをさせることになります。

しかし、ICT端末を授業などの教育活動で活用することはGIGAスクール構想が目指す「誰一人取り残すことのない公正に個別最適化された学びの実現」にとって非常に重要です。

ICT端末に関する優れたスキルをお持ちの会員の皆さんには、ぜひとも学校現場へのご支援をお願いしたいのです。学校外から何らかの支援がなければICT端末の活用に関して学校間や教員間の格差ばかりでなく、児童生徒間における学力格差への影響も心配です。ぜひ、全図協会員の皆さんには、小中学校のICT端末の活用にかかわるご支援をよろしくお願いします。

〜図書教材新報vol.194(令和3年6月発行)巻頭言より〜